保険を考えるときに悩む一つのポイントが、貯蓄性。
一昔前、バブル全盛期の頃には、保険の貯蓄性は今とは比べられないほど高いものでした。当時は銀行や郵便局の金利も高く、預貯金でも良かったのですが、一時払い養老保険などの保険は、払込の倍ほども増えるなど、とってもお得だったのです。今では考えられませんが、保険会社の窓口に、わざわざ申し込みに来るお客さんがいるほどで、学資保険などの子供向け商品は、当たり前のように売れていました。だから、貯蓄＝保険でも、さして問題無かったのです。
しかし、今、この超低金利時代、保険の貯蓄性はどんどんどんどん下がっています。はっきり言って、保険に貯蓄性を求める時代ではありません。保険と貯蓄は切り離して考えるべきだと私は思います。
ここではまず、貯蓄について少し考えてみます。これは、これからのあなたの家族のライフプランを考える上でとても大事なこと。ライフプランは、保険を考える上でも絶対に必要なものです。じっくり考えてみてください。
貯金と保険を考えるにあたって、ぜひ作っていただきたいのがライフプラン表。ノートに簡単に書くだけでも結構ですが、エクセルなどで作ると保存も変更も便利ですね。例えば、こんな感じです。
などなど。もちろん、予定はあくまで予定ですので、おおまかで結構。おおまかでも、お金の流れを掴むことが大事なのです。とりあえず、一番下の子供（まだ一人の場合は、次も作る予定なら、いつ頃作るかも含めて）が就職までの期間を書き出すと良いでしょう。余裕があれば、平均余命の85歳頃まで作っておくと安心。
さて、おおまかなライフプランを立てたら、次は貯蓄の計画をたてましょう。それぞれの目的のため、預け方を考える必要があります。今はただ銀行や郵便局に置いておくだけでは、ちっとも増えません。だから、それぞれの貯蓄目的に対して一番効率的な貯蓄ができるように、「預け分け」をすることをおすすめします。
まず、預け分けを行う際に、知っておきたい原則というものがあります。目的によって、「流動性重視」「安全性重視」「利殖性重視」と、この３つに分けるのです。
では、次は目的別に、詳しく貯め方を考えてみましょう。
生活費
ここでの生活費とは、緊急予備資金・レジャー費・冠婚葬祭費など。
これらのお金について、貯め方を考えてみます。
人間、何が起こるかわからない、だからこそ、計画的に貯めておきたいもの。また、日常のささやかな楽しみのため、家族との絆を深めるためにも、レジャーや買物は必要ですね。それに、お付き合いも大事。
これら生活費の基本は銀行積み立てです。メインバンクにセットすれば、確実に貯まるし、設定金額や引き落とし日、期間など、ある程度自由に設計できる銀行が多いようです。金利はゼロに近いので、大きく増やすことはできませんが、大事なのは、多少の利率の良い悪いではなく、一日も早く、1000円でも多く、確実に積み立てること。便利さ優先でOKなのです。
もし、その目的以外で使っちゃいそうな、意志の弱い方（私です）は、通帳の表にマジックで、「○○用資金」などと書いておきましょう。
１ 緊急予備資金
「家計簿を付けよう！」でもお話しましたが、とりあえず、何か（リストラ・転職・病気など）あったときのために、生活費の３か月分を、貯めておきましょう。生活費が20万円とすると、3か月分で60万円。このお金は、欲しいものがあってもぐっと我慢して、決して使わないこと！
預け先は、銀行の定期預金がいいと思います。今の時代、金利が低いのでほとんど増えませんが、減ることもありません。いざ、というときには、窓口に行けばすぐ解約できてペナルティもないし、窓口に行く余裕が無くても、若干利息がつきますが、解約せず、残金の９０％以内で借り入れとう形で引き出すことができます。また、メインバンクの口座に定期をセットしておけば、預金残高に応じて、特典（時間外手数料無料、振込み手数料無料など）が受けられることもあります。
我が家でもこの方法をとっていますが、一冊の通帳で、生活資金と虎の子が管理できるので、今いくらあるのかがわかりやすく、安心できてGOODです。
２ レジャー費
例えば、毎年夏には家族旅行に行こう！と考えれば、前もってお金を準備しておくと、ケチケチすることなく、心置きなく旅行が楽しめますね。一年で10万円、と考えると、毎月5000円＋ボーナス時に２万円ずつ増額すればOK。銀行の自動積立が便利ですね。また、この金額を旅行会社のサービス、旅行券積立で用意することもできます。旅行という目的がはっきりしているなら、銀行よりもお得。
３ 冠婚葬祭費
若い夫婦に多いのが、友人・知人の結婚式での寿貧乏。特に私の友人は独身者が多いので、これから結婚ラッシュになりそうです。金額も、ご祝儀・二次会や美容院代など考えると、最低でも３〜４万円はかかることでしょう。
そんな大金を、月々の支出から出すのは厳しいですよね。また、結婚式なら前もってわかるのでまだ準備できますが、突然の不幸ではそうはいきません。これを、毎月積み立てて、冠婚葬祭費として、ストックしておくのです。これでもう慌てませんね。金額は、とりあえず毎月5000円くらいで十分でしょう。これも銀行の自動積立が便利です。
４ お付き合い費
要するにお中元・お歳暮や、お祝いをいただいたときのお返しに使うお金です。これは、よく行くデパートを決めておいて、そのデパートの友の会に入り、商品券積立をするのがベストです。毎月5000円積み立てておくと、1年後には一か月分プラスして戻ってきます。金利に計算するとなんと15.38％！安全確実で、これだけ利率の良い商品は他にはありませんよね。
また、申し込み時や更新時に小鉢などのプレゼントがもらえるのも、ささやかだけどうれしい♪ただし、商品券を受け取って、うれしくなってパーッと使っては意味がありませんので、現金と同じと思って大事に使いましょうね。
このように、ただ単に「生活費」という枠の中でも、いろんな目的があり、それに適した貯め方がある、ということがわかりますね。各家庭で、優先順位をつけて、無理の無い金額で考えてみてください。
学費
子育てには何かとお金がかかりますが、その中でも一番大変なのが学費。私立の幼稚園に入れば２〜３万円は普通にかかりますし、小学校は私立じゃなく公立だとしても、今は小学生でも塾に通う時代。高学年ともなると毎月３万円を超えることも。中学生や高校生になるともっとかかります。それは毎月の家計でやりくりするのが原則。
しかし大学進学となるとそうは行きません。国立・私立、理系・文系、自宅・一人暮らしによって変わってきますが、それはそのときになって子供がどの道を選ぶかわかりませんので、できるだけ多めに準備してあげたいのが親心。
とはいえ、最低限の国立・自宅でも、生活費を含め約537万円かかるというデータがあります。私立・医学部・一人暮らしだと、な、な、なんと約3600万円！！家が建ちますよ、家が。まあ、それだけ優秀なら、奨学金をもらうなどしてがんばってもらいたいのですが、とりあえず、生活費をのぞいても500万円用意できると安心ですね。
ちなみに我が家は男の子三人・・・がんばるしかありません(ノ_<。)
１ 学資保険
学資金準備としてメジャーなのは、学資保険。多数の生命保険会社及び郵便局で取り扱っています。預貯金と違って、ちょっと引き出したりができないし、途中解約は損なので、満期までがんばるとそれなりに貯まります。
…が、ちょっと待って！
バブル期に比べると、学資保険の予定利率は各社大幅にダウン。単なる貯金と考えると、逆に損をしてしまうケースがほとんどなのです。そう、保険料が含まれている分、支払った金額より受け取る金額のほうが少なくなるのです。昔はほんと、いい商品だったんですけどね。
では、学資保険にメリットはないかというと、そうでもありません。保険ですので、
契約者（親）が死亡 → その後の保険料は不要かつ学資金は満額出る
被保険者（子）が死亡 → 死亡保険金が出る、またはこれまで払った保険料が戻る
ということになります。
ただ、普通、契約者（親）も生命保険に加入しているはずですので、親が死亡したときはその保険金で学費はなんとかなるはずです。やはり、利率の低い今、それを補うだけの魅力は無いと言えそう。ましてや、500万円もの学資金を、学資保険で全て準備するのはナンセンス。毎月の保険料は軽く2万円を越えてしまいますし、数年後にどんなにいい商品が出ても、預けかえられないというリスクを背負ってしまうことになります。途中で動かせない、というのは、学資保険のメリットであり、デメリットでもあるのです。
それでも、どうしても加入したい場合は、少しでも増える保険会社を選ぶことと、あくまで学資金の一部を準備するだけで、預貯金などと併用することが大事です。
→確実に増やしたいなら貯蓄性を重視した学資保険【アフラックの夢みるこどもの学資保険】
いただいたお祝い金など、ある程度まとまった金額が手元にあるなら、前納割引が使えますので、少しはお得になりますす。前納とは、文字通り前もって保険料を納めること。保険料がその分割引になるのです。もちろん、たくさん納めれば納めるほど割引率が上がります。
18年間分の保険料をすべて一度に支払う余裕がある場合、「一時払い」と「全期前納」と二つの方法があります。できれば、「全期前納」にしたほうがベター。なぜかというと、一言で言えば、「一時払い」だと、期間途中に契約者が死亡しても、すでに払った保険料は返ってきません。「全期前納」なら、契約者死亡時以降の保険料は戻ってきます。割引率など、詳しくは保険会社に尋ねてみてください。
また、加入時期も頭に入れて。せっかく18年間かけても、満期が来る時期が、本当にお金が必要な時期と合わないこともあります。保険会社によっては、受験前の17歳の時にお金が出るプランなどもあります。
２ 一般財形
財形、してますか？聞いたことが無い、というあなた。財形とは、勤労者が財産を形成するための貯蓄制度。多くの企業で行われています。給与天引きされたお金を、保険会社などの金融機関が預かり、運用するというもの。
地味な存在の財形ですが、意外と優れもので、給与天引きなので、確実に貯まります。しかも、銀行のように簡単に引き出しができないので、意志の弱い人でも安心。また、教育費目的で50万円以上引き出すと、金額に応じた給付金が会社から支給されることもあります（1万5千円〜７万円程度）。預金してもたいした利息がつかない今、これは大きいですね。
月々1000円単位、ボーナス時増額もできます。財形制度があるかどうか、また申し込み時期や、預け先金融機関の選択など、詳しくは勤務先の総務に相談を。
３ 教育積立貯金
郵便局の商品です。郵便局の積立定期の金利をアップさせ、融資をセットさせたものです。1万円以上5千円単位で、最高200万円まで。200万円貯まったら、同額の200万円まで融資が受けられます。ただし、融資を受けないと利率がダウンするので気をつけて。
積立期間は1年以上5年以内。最長4年間据え置いて融資を受けます。大学入学資金として使うなら、小学校4年生になってから積立を開始し、その後4年間据え置くという方法が理想的です。
出産費用
私は大変慌てました。結婚して、しばらくは共働きで貯金する予定だったのですが、結婚して１ヶ月で妊娠。まさか、こんなにすぐ子供を授かると思っていなかったので、ちっともお金を貯めていなかったのです。
しかも、妊娠中に子宮筋腫が見つかって、急に入院するはめになり、当時勤めていた会社を予定より早く辞めることになってしまいました。おまけにその入院費もかかって、我が家の家計は文字通り火の車でした。
こういうこともありますので、結婚したら、とにかく、出産費用を準備しておくことをおすすめします。では、一体どれくらいかかるのか見てみましょう。
１ 検診代
妊娠は病気ではありませんので、健康保険が適用されません。つまり、全額自己負担ということ。初診料が一万円を超えることも珍しくありません。私もびっくりしました。まさか妊娠？と思ってとりあえず産婦人科に行くときには、お財布の中身をチェックしておきましょう。
また、病院にもよりますが、安定期に入るまでは4週間に一度、安定期に入ってからは３週間に一度、妊娠後期の８、９ヶ月は2週間に一度、10ヶ月に入ると毎週検診に行きますが、これがまた高い。個人病院だと、4000円〜7000円かかるのが普通です。１５回通うとしても、約6万円。ただし、勤務先の提携病院や、市民病院、総合病院など、比較的大きな病院で受診すると、もっともっと安く済むと思います。医療費だけで病院を決めるのもどうかと思いますが、調べてみる手もありそうですね。自治体によっては検診費用にも補助があります。
また、検診に行くときの交通費も考えておきましょう。私は歩いて通える距離だったので助かりましたが、人気のある個人病院だったので、びっくりするほど遠くから来ている方もいました。電車代・バス代・ガソリン代など、意外とかかりますので注意を。
２ 入院費
この金額も、病院によって変わってきますが、正常分娩の場合、30万〜40万といったところ。都内のゴージャス病院だと、１００万円近くかかることも。検診を受けるついでに、前もって聞いておきましょう。
個室か大部屋かで、結構違ってきますが、産後のナーバスな時期に大部屋、というのは人によっては辛いかもしれません。赤ちゃんも泣くし。私は個室で母子同室でしたが、非常に快適でした。
帝王切開で出産の場合、健康保険が適用になりますが、部屋代や食事代、新生児管理費などは自己負担ですし、入院日数も長くなりますので、結局のところ、かかる費用は正常分娩とあまりかわりません。ただし、個人で加入している医療保険などは、給付の対象になりますので、後日請求をすれば、結局は普通分娩よりも少ない負担で済む事が多いようです。
生命保険の支払請求をする場合は、医師の診断書が必要になりますので、前もってわかっている場合は保険会社に連絡してとりよせておきましょう。退院の手続きと一緒にすればスムーズです。早ければ10日以内には支払われます。私は帝王切開で40万円ほどかかりましたので、生命保険からの給付は大変助かりました。
また、正常分娩でも、帝王切開でも、出産育児一時金が支払われます。これは、夫または自分が加入している健康保険から支払われるもので、通常42万円、企業や加入している組合によって、45万円くらいになる場合もあります。これで、入院にかかるお金を大部分賄うことができます。病院によっては退院のときの支払い時に相殺ができます。必要書類等自分が加入している健康保険組合に確認をしてみましょう。
３ 赤ちゃんグッズ
ここは工夫次第で節約することが可能なところですね。肌着や洋服などは、お下がりやお祝いでほとんど買わなくて済むケースもあります。ベビーカーやベビーシート、ベッドなど大物は、おじいちゃんやおばあちゃんにリクエストしてもいいですね。
哺乳瓶や粉ミルク・紙オムツは、赤ちゃんの好き嫌いがあります。退院するときに病院からサンプルがもらえることが多いので、それで試してみてから買うほうが失敗がないでしょう。他にも、マザーズバッグや抱っこ紐、育児書や歩行器など、あると便利なものはたくさんありますが、それぞれ種類も豊富なので、合う合わないがあり、買っても結局使わなかった、なんてことも。代用できるものを探したり、我慢したりして、なんでも買ってあげたい親心をぐっとこらえましょう。
出産するまでに、欲しいものをリストアップして、だいたいの金額を見積もっておきましょう。でないと、出産後に家計がなかなか落ち着かず、我が家のように赤字続きになってしまいます…。
４ 内祝い
出産のお祝いをいただいたら、通常生後一ヶ月頃までに内祝いでお返しをします。現金のお祝いなら問題ないのですが、物をいただいたときにはちょっと大変。おおよそ３分の１を目安にお返しをしますので、結局お金が必要になります。まとめて注文すると結構な金額になりますので、慌てないように準備しておくことが大事。
私はベルメゾンを利用しました。赤ちゃんの名前入りの紅茶を作っていただいて、とっても好評でしたよ。産後すぐでなかなか外出できないので、カタログでじっくり選べるのも良かったです。
このように見ていくと、50〜60万円あると、安心して出産にのぞめそうですね。これは、短期間のものですし、いつでも引き出せるよう普通預金に入れておいていいと思います。できれば夜間や休日も引き出しができると、仕事を休みづらいご主人にお願いしても安心です。
住宅費
マイホームは、人生で一番大きな買物と言われますね。バブル時期に比べると、マンションも土地もずいぶん安くなってるし、ローンの金利も低いし、税金の控除などもあって、ずいぶんと購入しやすくなっていますが、それでも大きな買物であることには変わりありません。
まずは、頭金を貯めることからスタート。でも、一体いくら貯めればいいのでしょうか？不動産のチラシを見ると、「頭金無しでもOK」とか、「家賃並みの支払い」とかありますが、やはり、今のような不況の時代には、頭金なしで購入に踏み切るのは危険です。頭金を入れない分、借りる金額が大きいのですから、利息もその分多くなります。さらに、購入時には諸経費もかかります。
このように考えると、
最低でも2割、できれば3割の頭金を準備したいものです。
最近は、ライフスタイルの変化により、一生賃貸で、という人も少なくありませんね。しかし、状況さえ許せば、やはり持ち家というものは心強いものです。いろいろと出て行くお金も多いですが、財産として残るし、老後の住居の心配をしなくてすみます。
１ 住宅財形
財形はサラリーマンの特権。これはぜひ利用したいところ。なんといってもメリットは、住宅の購入目的に引き出す場合、利子課税がゼロ、ということ。この低金利時代に20％の税金ナシは見逃せません。ただし条件付。本人が住むこと、床面積50�岼幣�240�屬泙如�中古なら、木造で築15年以内、鉄筋で20年以内のもの。積立は給料天引きで、元利合計550万円までOKです。
２ 住宅積立貯金
郵便局の人気商品。マイホームのために積立を続けると、金利はアップするし、積立終了後には、通常の公庫融資に加えて割増融資を受けられます。積立総額は、住宅取得の場合で42万円以上50万円以下、改築なら24万円以上50万円以下。通常の郵便貯金の預け入れ限度額1000万円とは別枠でOKです。期間は1年以上5年以内。ただし、公庫からの貸付を受けないと、利率がダウンしますので、必ず住宅用に使いましょう
老後生活費
若い夫婦にとっては、まだまだ先の話で、ちっとも現実味が無いかもしれません。しかし、老後はほぼ確実に訪れます。しかも、平均余命は男性77歳、女性84歳と、日本は世界一の長寿国（平成12年簡易生命表・厚生労働省）。定年退職してから、実に20年。結構長いです。公的年金だけに頼る時代は、もう終わり。意識して貯めていきましょう。
では、いったいいくら貯めればよいのでしょうか？平成12年の総務省の調査によると、世帯主60歳以上の無職世帯の月間支出は、
となっており、現在の水準でも約30万円ほど。もし、病気をしていれば、医療費もかかる場合がありますし、配偶者が寝たきりなど介護状態になれば、その分支出も増えます。もちろん、何らかの公的補助はあるでしょうが、全てを頼るわけにはいきません。
また、健康であっても、趣味を持ったり、旅行に行ったりと、ゆとりある生活を送るには、さらに10万円ほど上乗せ額が必要と考えている方が多いようです。平均的サラリーマン（平均標準報酬月額35万円）を目安とすると、公的年金でカバーできるのは月々約15万円ほど。ゆとりある生活費の半分程度なのです。
つまり…15万円（不足分） × 12ヶ月 × 20年（定年から） ＝ 3600万円
と、実に家が建つくらいの貯金が必要になるわけです。もちろん、これはあくまで一例。人によって金額は異なります。ここで言いたいのは、長生きするにもお金がかかる、ということです。
最近は企業の退職金もあてにならないと言われていますが、まあ無事にもらえたとしても、住宅ローンの残りを払って、そんなにたくさんは残らないと思います。やっぱり、自助努力が必要。
ただし、若い世代には、他にもいろんなお金がかかります。マイホーム、子供の学費、etc...
その上、老後のことまでなかなか首が回らないでしょう。あせらなくても、大丈夫。子供にお金がかからなくなってから、その分がっちり貯めれば、まだ間に合います。もちろん、早めに準備をしておくに越したことはありませんが、貯金には優先順位というものがありますからね。
でも、子供を３０代後半で授かった方は気をつけて！教育費の準備と老後資金の準備を、同時進行していかないといけません。結婚が遅くなりそう、という方は、今のうちにしっかり貯金をしておくこと！
では、老後生活資金の具体的な準備方法を見ていきましょう。
１ 個人年金保険
保険と名のつく通り、主に保険会社で扱う商品ですが、実際はほとんど貯金と思っていいものです。確定利率、変動利率と二通りあり、バブル期にはかなりの利率を確定保障していたので、とてもお得な商品でした。また、個人年金保険料控除があり、所得から一定金額が控除されますので、税金がお得になるというメリットもあります。
ただし、現在利率はかなり低め。金利が低い時代に、低い利率で固定させたまま長期間運用するのは、おすすめできません。預貯金と違って、好景気になっても預け替えできないからです。そのため変動利率の商品がたくさん出ていますが、変動、と聞くと、なんだかちょっと足踏みしてしまいますね。それに、万が一保険会社が破綻すると、一番被害を被るのがこの商品。受け取りが大幅に減額されます。途中で変更するわけにいきませんから、加入時にはしっかりと保険会社を選んでください。
もし、選ぶ自信が無い、変動金利は不安だ、と少しでも思う場合は、急いで加入する必要はナシ。景気がよくなるまで様子を見て、それまでの間は別の商品で運用しましょう。
具体的な内容は、保険会社にもよりますが、受け取り期間が5年、10年、15年など一定の確定年金から、生きている間中もらえる終身年金（最低10年の保障付など）など、また夫婦どちらかが生きていればもらえる夫婦年金や、介護状態になると割増でもらえる介護年金などいろいろ。入院保障や死亡保障を付加することができる場合もあります。安心できる保険会社を自分で選び、いろいろな商品パターンを研究してみてください。
ちなみに、私が個人年金の営業をしていたときは、10年間確定で毎年60万円もらえる、というパターンを私はよくおすすめしていました。若い人なら保険料が一万円前後ですみ、独身でもあまり負担を感じない金額で、結婚後子供にお金がかからなくなったら保障額を増額すればよいのです。
ただ、専業主婦世帯で子供がいると、この1万円が結構負担なんですけどね…我が家の場合。あ、もちろん保険ですので、途中解約した場合は、契約して間もないとかなり損をします。最低でも10年〜15年くらいは続ける覚悟で。もし、解約したい！と思った場合は、いつまで支払えば元本割れせずにすむか、保険会社に問い合わせてみてください。いざとなれば、元本割れせずにすむ時期になるまで続けて、その時解約して住宅の頭金や学費にしてもいいのですから。くれぐれも、あせって解約しないように。
２ 投資信託
老後まで、まだ時間がたっぷりあります。そういう場合は、やり直しが効く範囲で、元本保障の無いリスク商品にもチャレンジしてみる価値あり。株などは、下手に素人が手を出すととんでもないことになる場合がありますが、投資信託なら少しは安心。なぜなら、お金の運用はプロがやってくれるからです。それに、株と違って小額から始められます。
最近は投資信託を毎月自動積立でできるサービスもあり、とても便利。ちなみに我が家では外貨建てMMFを毎月ちょこっとずつ買っています。わざわざ証券会社まで出向かなくても、銀行口座から自動引き落とししたり、余裕のあるときに郵便局で払い込んだりすることが可能です。一度にたくさん買うより、毎月少しずつ買うほうが、リスクの分散も期待できます。
ただし、あくまで元本保証はありませんので、余裕資金がある場合に、夫婦同意のもと（あとで損してけんかになってはいけませんからね）トライしてみましょう。
３ 年金財形
またまた財形の登場です。何しろ、給与天引きだし、利子の非課税枠もあるし、確実に貯まるのでサラリーマンはぜひ利用したいところ。その利子の非課税枠ですが、最大で550万円まで（保険型は385万円まで）です。
注意点は、住宅財形を利用している場合は、非課税枠に合算して計算されるということ。できれば、まず住宅財形から始めて、住宅を建て終えてから、年金財形を始めると、非課税枠を最大限に活かすことができます。それからでもまだ間に合います。
ただし、住宅財形同様、年金以外で払い出しをする場合は、解約となり、非課税枠も利用できませんので気をつけて。
余裕資金
余裕資金…いい響きですね。でも我が家にはまだ存在しないお金です。それに、実際に余裕資金がある方は、こんなサイト見てないんじゃないかしら…きっと。
まず、生活費３か月分、そして1年分の貯蓄をクリアし、車や住宅の購入計画を立て、学資金の目処も立ち、老後へ向けての見通しもはっきりして、リスクに備えて保険も万端にし、それでもなおかつ、お金が余ってしまったとします。
あなたなら、どう使いますか？そう、お金って、使うためにあるもの。貯めているだけでは、ただ精神的安心感を得られる（逆に不安になる人もいるかもしれませんが）だけです。あれをしたい…これが欲しい…こういう生き方をしたい、そんな、趣味や、夢を持ちたいものですね。
すぐに使う予定が無ければ、超低金利時代の今、銀行に置いていても仕方ないし、たんすに入れていても火事になれば水の泡です。
私なら…そうですね、例えば株を買ってみる。投資目的とはちょっと違います。もちろん増えるにこしたことはないですが、好きな企業の株を買って、株主優待特典を手に入れて楽しむなんてどうでしょう。通販会社の株主になれば、お買物券がもらえたり、映画会社だったら映画のチケットが、飲食関係ならお食事券、レコート会社ならコンサートに招待されたりと、いろんな特典があります。なんだか、楽しくないですか？ちょっと得した気分ですよね。あとは、旅行、宝くじ、自己啓発のためなど、いろいろ。
でも結局、夢で終わってしまいそうだなあ・・・
貯蓄は三角、保険は四角
さて、ここでは貯蓄に関していろいろ考えてみました。
貯蓄の目的、そしてそれぞれに適した預け先、だんだん見えてきましたね。
ただ、おわかりだと思いますが、この貯蓄の計画も、すべて、安定した収入があってこそ。もし、病気をしたら…もし、万が一のことがあったら…そう、この計画は大幅に狂ってしまいます。
そうならないように、保険でリスクに備えるのですね。
貯金は三角、保険は四角という言葉を聞いたことがありますか？
家計 貯蓄 保険… それぞれ、密接に関係しています。 それぞれの家庭の家計や貯蓄をよくわかってからでないと、本当にピッタリな保険はできないのですね。
さて、下ごしらえが十分できたところで、いよいよ本題。
家族それぞれに一番ピッタリな保険を考えていきましょう。
「作り方」にお進みください。
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↓他にも、家計管理や貯蓄・保険最新情報など、いろいろ参考になる記事が満載です♪
一昔前、バブル全盛期の頃には、保険の貯蓄性は今とは比べられないほど高いものでした。当時は銀行や郵便局の金利も高く、預貯金でも良かったのですが、一時払い養老保険などの保険は、払込の倍ほども増えるなど、とってもお得だったのです。今では考えられませんが、保険会社の窓口に、わざわざ申し込みに来るお客さんがいるほどで、学資保険などの子供向け商品は、当たり前のように売れていました。だから、貯蓄＝保険でも、さして問題無かったのです。
しかし、今、この超低金利時代、保険の貯蓄性はどんどんどんどん下がっています。はっきり言って、保険に貯蓄性を求める時代ではありません。保険と貯蓄は切り離して考えるべきだと私は思います。
ここではまず、貯蓄について少し考えてみます。これは、これからのあなたの家族のライフプランを考える上でとても大事なこと。ライフプランは、保険を考える上でも絶対に必要なものです。じっくり考えてみてください。
貯金と保険を考えるにあたって、ぜひ作っていただきたいのがライフプラン表。ノートに簡単に書くだけでも結構ですが、エクセルなどで作ると保存も変更も便利ですね。例えば、こんな感じです。
| 2002年 | 2003年 | 2004年 | 2005年 | |
| 夫 | 30 | 31 | 32 | 33 |
| 妻 | 29 | 30 | 31 | 32 |
| 長男 | 2 | 3 | 4 | 5 |
| 長女 | 0 | 1 | 2 | 3 |
| イベント | 長女誕生 | 車買替え | 長男幼稚園 | |
| 必要資金 | 出産費用30万円 | 新車200万円 | 入園料 |
などなど。もちろん、予定はあくまで予定ですので、おおまかで結構。おおまかでも、お金の流れを掴むことが大事なのです。とりあえず、一番下の子供（まだ一人の場合は、次も作る予定なら、いつ頃作るかも含めて）が就職までの期間を書き出すと良いでしょう。余裕があれば、平均余命の85歳頃まで作っておくと安心。
さて、おおまかなライフプランを立てたら、次は貯蓄の計画をたてましょう。それぞれの目的のため、預け方を考える必要があります。今はただ銀行や郵便局に置いておくだけでは、ちっとも増えません。だから、それぞれの貯蓄目的に対して一番効率的な貯蓄ができるように、「預け分け」をすることをおすすめします。
まず、預け分けを行う際に、知っておきたい原則というものがあります。目的によって、「流動性重視」「安全性重視」「利殖性重視」と、この３つに分けるのです。
| 流動性重視のお金 | 安全性重視のお金 | 利殖性重視のお金 | |
| メリット | 急にお金が必要になったときに自由に引き出しできる。 | 元本を減らさずに確実にお金を増やせる。 | 少ない金額で大きなリターンを得ることができる。 |
| デメリット | 利息がほとんどつかない。引き出し手数料がかかる場合もある。 | 大きく増やすのは難しい。満期前に引き出すと、目減りすることもある。 | 元本割れのリスクが高く、短期間で増やすのは難しい。 |
| 目的 | 生活費・予備費など | 出産費用・住宅購入の頭金・学資金など | 当面使う予定のない余裕資金・老後生活資金など |
では、次は目的別に、詳しく貯め方を考えてみましょう。
生活費ここでの生活費とは、緊急予備資金・レジャー費・冠婚葬祭費など。
これらのお金について、貯め方を考えてみます。
人間、何が起こるかわからない、だからこそ、計画的に貯めておきたいもの。また、日常のささやかな楽しみのため、家族との絆を深めるためにも、レジャーや買物は必要ですね。それに、お付き合いも大事。
これら生活費の基本は銀行積み立てです。メインバンクにセットすれば、確実に貯まるし、設定金額や引き落とし日、期間など、ある程度自由に設計できる銀行が多いようです。金利はゼロに近いので、大きく増やすことはできませんが、大事なのは、多少の利率の良い悪いではなく、一日も早く、1000円でも多く、確実に積み立てること。便利さ優先でOKなのです。
もし、その目的以外で使っちゃいそうな、意志の弱い方（私です）は、通帳の表にマジックで、「○○用資金」などと書いておきましょう。
１ 緊急予備資金
「家計簿を付けよう！」でもお話しましたが、とりあえず、何か（リストラ・転職・病気など）あったときのために、生活費の３か月分を、貯めておきましょう。生活費が20万円とすると、3か月分で60万円。このお金は、欲しいものがあってもぐっと我慢して、決して使わないこと！
預け先は、銀行の定期預金がいいと思います。今の時代、金利が低いのでほとんど増えませんが、減ることもありません。いざ、というときには、窓口に行けばすぐ解約できてペナルティもないし、窓口に行く余裕が無くても、若干利息がつきますが、解約せず、残金の９０％以内で借り入れとう形で引き出すことができます。また、メインバンクの口座に定期をセットしておけば、預金残高に応じて、特典（時間外手数料無料、振込み手数料無料など）が受けられることもあります。
我が家でもこの方法をとっていますが、一冊の通帳で、生活資金と虎の子が管理できるので、今いくらあるのかがわかりやすく、安心できてGOODです。
２ レジャー費
例えば、毎年夏には家族旅行に行こう！と考えれば、前もってお金を準備しておくと、ケチケチすることなく、心置きなく旅行が楽しめますね。一年で10万円、と考えると、毎月5000円＋ボーナス時に２万円ずつ増額すればOK。銀行の自動積立が便利ですね。また、この金額を旅行会社のサービス、旅行券積立で用意することもできます。旅行という目的がはっきりしているなら、銀行よりもお得。 ３ 冠婚葬祭費
若い夫婦に多いのが、友人・知人の結婚式での寿貧乏。特に私の友人は独身者が多いので、これから結婚ラッシュになりそうです。金額も、ご祝儀・二次会や美容院代など考えると、最低でも３〜４万円はかかることでしょう。
そんな大金を、月々の支出から出すのは厳しいですよね。また、結婚式なら前もってわかるのでまだ準備できますが、突然の不幸ではそうはいきません。これを、毎月積み立てて、冠婚葬祭費として、ストックしておくのです。これでもう慌てませんね。金額は、とりあえず毎月5000円くらいで十分でしょう。これも銀行の自動積立が便利です。
４ お付き合い費
要するにお中元・お歳暮や、お祝いをいただいたときのお返しに使うお金です。これは、よく行くデパートを決めておいて、そのデパートの友の会に入り、商品券積立をするのがベストです。毎月5000円積み立てておくと、1年後には一か月分プラスして戻ってきます。金利に計算するとなんと15.38％！安全確実で、これだけ利率の良い商品は他にはありませんよね。
また、申し込み時や更新時に小鉢などのプレゼントがもらえるのも、ささやかだけどうれしい♪ただし、商品券を受け取って、うれしくなってパーッと使っては意味がありませんので、現金と同じと思って大事に使いましょうね。
このように、ただ単に「生活費」という枠の中でも、いろんな目的があり、それに適した貯め方がある、ということがわかりますね。各家庭で、優先順位をつけて、無理の無い金額で考えてみてください。
学費子育てには何かとお金がかかりますが、その中でも一番大変なのが学費。私立の幼稚園に入れば２〜３万円は普通にかかりますし、小学校は私立じゃなく公立だとしても、今は小学生でも塾に通う時代。高学年ともなると毎月３万円を超えることも。中学生や高校生になるともっとかかります。それは毎月の家計でやりくりするのが原則。
しかし大学進学となるとそうは行きません。国立・私立、理系・文系、自宅・一人暮らしによって変わってきますが、それはそのときになって子供がどの道を選ぶかわかりませんので、できるだけ多めに準備してあげたいのが親心。
とはいえ、最低限の国立・自宅でも、生活費を含め約537万円かかるというデータがあります。私立・医学部・一人暮らしだと、な、な、なんと約3600万円！！家が建ちますよ、家が。まあ、それだけ優秀なら、奨学金をもらうなどしてがんばってもらいたいのですが、とりあえず、生活費をのぞいても500万円用意できると安心ですね。ちなみに我が家は男の子三人・・・がんばるしかありません(ノ_<。)
１ 学資保険
学資金準備としてメジャーなのは、学資保険。多数の生命保険会社及び郵便局で取り扱っています。預貯金と違って、ちょっと引き出したりができないし、途中解約は損なので、満期までがんばるとそれなりに貯まります。
…が、ちょっと待って！
バブル期に比べると、学資保険の予定利率は各社大幅にダウン。単なる貯金と考えると、逆に損をしてしまうケースがほとんどなのです。そう、保険料が含まれている分、支払った金額より受け取る金額のほうが少なくなるのです。昔はほんと、いい商品だったんですけどね。
では、学資保険にメリットはないかというと、そうでもありません。保険ですので、
契約者（親）が死亡 → その後の保険料は不要かつ学資金は満額出る被保険者（子）が死亡 → 死亡保険金が出る、またはこれまで払った保険料が戻るということになります。
ただ、普通、契約者（親）も生命保険に加入しているはずですので、親が死亡したときはその保険金で学費はなんとかなるはずです。やはり、利率の低い今、それを補うだけの魅力は無いと言えそう。ましてや、500万円もの学資金を、学資保険で全て準備するのはナンセンス。毎月の保険料は軽く2万円を越えてしまいますし、数年後にどんなにいい商品が出ても、預けかえられないというリスクを背負ってしまうことになります。途中で動かせない、というのは、学資保険のメリットであり、デメリットでもあるのです。
それでも、どうしても加入したい場合は、少しでも増える保険会社を選ぶことと、あくまで学資金の一部を準備するだけで、預貯金などと併用することが大事です。
→確実に増やしたいなら貯蓄性を重視した学資保険【アフラックの夢みるこどもの学資保険】
いただいたお祝い金など、ある程度まとまった金額が手元にあるなら、前納割引が使えますので、少しはお得になりますす。前納とは、文字通り前もって保険料を納めること。保険料がその分割引になるのです。もちろん、たくさん納めれば納めるほど割引率が上がります。
18年間分の保険料をすべて一度に支払う余裕がある場合、「一時払い」と「全期前納」と二つの方法があります。できれば、「全期前納」にしたほうがベター。なぜかというと、一言で言えば、「一時払い」だと、期間途中に契約者が死亡しても、すでに払った保険料は返ってきません。「全期前納」なら、契約者死亡時以降の保険料は戻ってきます。割引率など、詳しくは保険会社に尋ねてみてください。
また、加入時期も頭に入れて。せっかく18年間かけても、満期が来る時期が、本当にお金が必要な時期と合わないこともあります。保険会社によっては、受験前の17歳の時にお金が出るプランなどもあります。
２ 一般財形
財形、してますか？聞いたことが無い、というあなた。財形とは、勤労者が財産を形成するための貯蓄制度。多くの企業で行われています。給与天引きされたお金を、保険会社などの金融機関が預かり、運用するというもの。
地味な存在の財形ですが、意外と優れもので、給与天引きなので、確実に貯まります。しかも、銀行のように簡単に引き出しができないので、意志の弱い人でも安心。また、教育費目的で50万円以上引き出すと、金額に応じた給付金が会社から支給されることもあります（1万5千円〜７万円程度）。預金してもたいした利息がつかない今、これは大きいですね。
月々1000円単位、ボーナス時増額もできます。財形制度があるかどうか、また申し込み時期や、預け先金融機関の選択など、詳しくは勤務先の総務に相談を。
３ 教育積立貯金
郵便局の商品です。郵便局の積立定期の金利をアップさせ、融資をセットさせたものです。1万円以上5千円単位で、最高200万円まで。200万円貯まったら、同額の200万円まで融資が受けられます。ただし、融資を受けないと利率がダウンするので気をつけて。
積立期間は1年以上5年以内。最長4年間据え置いて融資を受けます。大学入学資金として使うなら、小学校4年生になってから積立を開始し、その後4年間据え置くという方法が理想的です。
出産費用私は大変慌てました。結婚して、しばらくは共働きで貯金する予定だったのですが、結婚して１ヶ月で妊娠。まさか、こんなにすぐ子供を授かると思っていなかったので、ちっともお金を貯めていなかったのです。
しかも、妊娠中に子宮筋腫が見つかって、急に入院するはめになり、当時勤めていた会社を予定より早く辞めることになってしまいました。おまけにその入院費もかかって、我が家の家計は文字通り火の車でした。
こういうこともありますので、結婚したら、とにかく、出産費用を準備しておくことをおすすめします。では、一体どれくらいかかるのか見てみましょう。
１ 検診代
妊娠は病気ではありませんので、健康保険が適用されません。つまり、全額自己負担ということ。初診料が一万円を超えることも珍しくありません。私もびっくりしました。まさか妊娠？と思ってとりあえず産婦人科に行くときには、お財布の中身をチェックしておきましょう。また、病院にもよりますが、安定期に入るまでは4週間に一度、安定期に入ってからは３週間に一度、妊娠後期の８、９ヶ月は2週間に一度、10ヶ月に入ると毎週検診に行きますが、これがまた高い。個人病院だと、4000円〜7000円かかるのが普通です。１５回通うとしても、約6万円。ただし、勤務先の提携病院や、市民病院、総合病院など、比較的大きな病院で受診すると、もっともっと安く済むと思います。医療費だけで病院を決めるのもどうかと思いますが、調べてみる手もありそうですね。自治体によっては検診費用にも補助があります。
また、検診に行くときの交通費も考えておきましょう。私は歩いて通える距離だったので助かりましたが、人気のある個人病院だったので、びっくりするほど遠くから来ている方もいました。電車代・バス代・ガソリン代など、意外とかかりますので注意を。
２ 入院費
この金額も、病院によって変わってきますが、正常分娩の場合、30万〜40万といったところ。都内のゴージャス病院だと、１００万円近くかかることも。検診を受けるついでに、前もって聞いておきましょう。
個室か大部屋かで、結構違ってきますが、産後のナーバスな時期に大部屋、というのは人によっては辛いかもしれません。赤ちゃんも泣くし。私は個室で母子同室でしたが、非常に快適でした。
帝王切開で出産の場合、健康保険が適用になりますが、部屋代や食事代、新生児管理費などは自己負担ですし、入院日数も長くなりますので、結局のところ、かかる費用は正常分娩とあまりかわりません。ただし、個人で加入している医療保険などは、給付の対象になりますので、後日請求をすれば、結局は普通分娩よりも少ない負担で済む事が多いようです。
生命保険の支払請求をする場合は、医師の診断書が必要になりますので、前もってわかっている場合は保険会社に連絡してとりよせておきましょう。退院の手続きと一緒にすればスムーズです。早ければ10日以内には支払われます。私は帝王切開で40万円ほどかかりましたので、生命保険からの給付は大変助かりました。
また、正常分娩でも、帝王切開でも、出産育児一時金が支払われます。これは、夫または自分が加入している健康保険から支払われるもので、通常42万円、企業や加入している組合によって、45万円くらいになる場合もあります。これで、入院にかかるお金を大部分賄うことができます。病院によっては退院のときの支払い時に相殺ができます。必要書類等自分が加入している健康保険組合に確認をしてみましょう。
３ 赤ちゃんグッズ
ここは工夫次第で節約することが可能なところですね。肌着や洋服などは、お下がりやお祝いでほとんど買わなくて済むケースもあります。ベビーカーやベビーシート、ベッドなど大物は、おじいちゃんやおばあちゃんにリクエストしてもいいですね。
哺乳瓶や粉ミルク・紙オムツは、赤ちゃんの好き嫌いがあります。退院するときに病院からサンプルがもらえることが多いので、それで試してみてから買うほうが失敗がないでしょう。他にも、マザーズバッグや抱っこ紐、育児書や歩行器など、あると便利なものはたくさんありますが、それぞれ種類も豊富なので、合う合わないがあり、買っても結局使わなかった、なんてことも。代用できるものを探したり、我慢したりして、なんでも買ってあげたい親心をぐっとこらえましょう。
出産するまでに、欲しいものをリストアップして、だいたいの金額を見積もっておきましょう。でないと、出産後に家計がなかなか落ち着かず、我が家のように赤字続きになってしまいます…。
４ 内祝い
出産のお祝いをいただいたら、通常生後一ヶ月頃までに内祝いでお返しをします。現金のお祝いなら問題ないのですが、物をいただいたときにはちょっと大変。おおよそ３分の１を目安にお返しをしますので、結局お金が必要になります。まとめて注文すると結構な金額になりますので、慌てないように準備しておくことが大事。
私はベルメゾンを利用しました。赤ちゃんの名前入りの紅茶を作っていただいて、とっても好評でしたよ。産後すぐでなかなか外出できないので、カタログでじっくり選べるのも良かったです。
このように見ていくと、50〜60万円あると、安心して出産にのぞめそうですね。これは、短期間のものですし、いつでも引き出せるよう普通預金に入れておいていいと思います。できれば夜間や休日も引き出しができると、仕事を休みづらいご主人にお願いしても安心です。
住宅費マイホームは、人生で一番大きな買物と言われますね。バブル時期に比べると、マンションも土地もずいぶん安くなってるし、ローンの金利も低いし、税金の控除などもあって、ずいぶんと購入しやすくなっていますが、それでも大きな買物であることには変わりありません。
まずは、頭金を貯めることからスタート。でも、一体いくら貯めればいいのでしょうか？不動産のチラシを見ると、「頭金無しでもOK」とか、「家賃並みの支払い」とかありますが、やはり、今のような不況の時代には、頭金なしで購入に踏み切るのは危険です。頭金を入れない分、借りる金額が大きいのですから、利息もその分多くなります。さらに、購入時には諸経費もかかります。
このように考えると、
| 物件購入の頭金 | 諸経費 | |||||
| 購入予定価格 | 20% | 3%（新築マンション） | 必要な自己資金 | |||
| ○○○○万円 | × | (公的融資のみ利用） | ＋ | 5%（中古マンション） | ＝ | ○○○○万円 |
| 0〜20% | 5%（新築一戸建て） | |||||
| (提携ローンも利用） | 10%（中古一戸建て） |
最低でも2割、できれば3割の頭金を準備したいものです。
最近は、ライフスタイルの変化により、一生賃貸で、という人も少なくありませんね。しかし、状況さえ許せば、やはり持ち家というものは心強いものです。いろいろと出て行くお金も多いですが、財産として残るし、老後の住居の心配をしなくてすみます。
１ 住宅財形
財形はサラリーマンの特権。これはぜひ利用したいところ。なんといってもメリットは、住宅の購入目的に引き出す場合、利子課税がゼロ、ということ。この低金利時代に20％の税金ナシは見逃せません。ただし条件付。本人が住むこと、床面積50�岼幣�240�屬泙如�中古なら、木造で築15年以内、鉄筋で20年以内のもの。積立は給料天引きで、元利合計550万円までOKです。
２ 住宅積立貯金
郵便局の人気商品。マイホームのために積立を続けると、金利はアップするし、積立終了後には、通常の公庫融資に加えて割増融資を受けられます。積立総額は、住宅取得の場合で42万円以上50万円以下、改築なら24万円以上50万円以下。通常の郵便貯金の預け入れ限度額1000万円とは別枠でOKです。期間は1年以上5年以内。ただし、公庫からの貸付を受けないと、利率がダウンしますので、必ず住宅用に使いましょう
老後生活費若い夫婦にとっては、まだまだ先の話で、ちっとも現実味が無いかもしれません。しかし、老後はほぼ確実に訪れます。しかも、平均余命は男性77歳、女性84歳と、日本は世界一の長寿国（平成12年簡易生命表・厚生労働省）。定年退職してから、実に20年。結構長いです。公的年金だけに頼る時代は、もう終わり。意識して貯めていきましょう。
では、いったいいくら貯めればよいのでしょうか？平成12年の総務省の調査によると、世帯主60歳以上の無職世帯の月間支出は、
| 食費 | 64160円 |
| 住居費 | 22125円 |
| 光熱水道費 | 19338円 |
| 家具・家事用品費 | 10600円 |
| 被服・履物費 | 10590円 |
| 保健医療費 | 12640円 |
| 交通・通信費 | 23213円 |
| 教育費 | 601円 |
| その他 | 65751円 |
| 税・社会保険料等 | 25803円 |
| 合計 | 282290円 |
となっており、現在の水準でも約30万円ほど。もし、病気をしていれば、医療費もかかる場合がありますし、配偶者が寝たきりなど介護状態になれば、その分支出も増えます。もちろん、何らかの公的補助はあるでしょうが、全てを頼るわけにはいきません。
また、健康であっても、趣味を持ったり、旅行に行ったりと、ゆとりある生活を送るには、さらに10万円ほど上乗せ額が必要と考えている方が多いようです。平均的サラリーマン（平均標準報酬月額35万円）を目安とすると、公的年金でカバーできるのは月々約15万円ほど。ゆとりある生活費の半分程度なのです。つまり…15万円（不足分） × 12ヶ月 × 20年（定年から） ＝ 3600万円
と、実に家が建つくらいの貯金が必要になるわけです。もちろん、これはあくまで一例。人によって金額は異なります。ここで言いたいのは、長生きするにもお金がかかる、ということです。
最近は企業の退職金もあてにならないと言われていますが、まあ無事にもらえたとしても、住宅ローンの残りを払って、そんなにたくさんは残らないと思います。やっぱり、自助努力が必要。
ただし、若い世代には、他にもいろんなお金がかかります。マイホーム、子供の学費、etc...
その上、老後のことまでなかなか首が回らないでしょう。あせらなくても、大丈夫。子供にお金がかからなくなってから、その分がっちり貯めれば、まだ間に合います。もちろん、早めに準備をしておくに越したことはありませんが、貯金には優先順位というものがありますからね。
でも、子供を３０代後半で授かった方は気をつけて！教育費の準備と老後資金の準備を、同時進行していかないといけません。結婚が遅くなりそう、という方は、今のうちにしっかり貯金をしておくこと！
では、老後生活資金の具体的な準備方法を見ていきましょう。
１ 個人年金保険
保険と名のつく通り、主に保険会社で扱う商品ですが、実際はほとんど貯金と思っていいものです。確定利率、変動利率と二通りあり、バブル期にはかなりの利率を確定保障していたので、とてもお得な商品でした。また、個人年金保険料控除があり、所得から一定金額が控除されますので、税金がお得になるというメリットもあります。
ただし、現在利率はかなり低め。金利が低い時代に、低い利率で固定させたまま長期間運用するのは、おすすめできません。預貯金と違って、好景気になっても預け替えできないからです。そのため変動利率の商品がたくさん出ていますが、変動、と聞くと、なんだかちょっと足踏みしてしまいますね。それに、万が一保険会社が破綻すると、一番被害を被るのがこの商品。受け取りが大幅に減額されます。途中で変更するわけにいきませんから、加入時にはしっかりと保険会社を選んでください。
もし、選ぶ自信が無い、変動金利は不安だ、と少しでも思う場合は、急いで加入する必要はナシ。景気がよくなるまで様子を見て、それまでの間は別の商品で運用しましょう。
具体的な内容は、保険会社にもよりますが、受け取り期間が5年、10年、15年など一定の確定年金から、生きている間中もらえる終身年金（最低10年の保障付など）など、また夫婦どちらかが生きていればもらえる夫婦年金や、介護状態になると割増でもらえる介護年金などいろいろ。入院保障や死亡保障を付加することができる場合もあります。安心できる保険会社を自分で選び、いろいろな商品パターンを研究してみてください。
ちなみに、私が個人年金の営業をしていたときは、10年間確定で毎年60万円もらえる、というパターンを私はよくおすすめしていました。若い人なら保険料が一万円前後ですみ、独身でもあまり負担を感じない金額で、結婚後子供にお金がかからなくなったら保障額を増額すればよいのです。
ただ、専業主婦世帯で子供がいると、この1万円が結構負担なんですけどね…我が家の場合。あ、もちろん保険ですので、途中解約した場合は、契約して間もないとかなり損をします。最低でも10年〜15年くらいは続ける覚悟で。もし、解約したい！と思った場合は、いつまで支払えば元本割れせずにすむか、保険会社に問い合わせてみてください。いざとなれば、元本割れせずにすむ時期になるまで続けて、その時解約して住宅の頭金や学費にしてもいいのですから。くれぐれも、あせって解約しないように。
２ 投資信託
老後まで、まだ時間がたっぷりあります。そういう場合は、やり直しが効く範囲で、元本保障の無いリスク商品にもチャレンジしてみる価値あり。株などは、下手に素人が手を出すととんでもないことになる場合がありますが、投資信託なら少しは安心。なぜなら、お金の運用はプロがやってくれるからです。それに、株と違って小額から始められます。
最近は投資信託を毎月自動積立でできるサービスもあり、とても便利。ちなみに我が家では外貨建てMMFを毎月ちょこっとずつ買っています。わざわざ証券会社まで出向かなくても、銀行口座から自動引き落とししたり、余裕のあるときに郵便局で払い込んだりすることが可能です。一度にたくさん買うより、毎月少しずつ買うほうが、リスクの分散も期待できます。
ただし、あくまで元本保証はありませんので、余裕資金がある場合に、夫婦同意のもと（あとで損してけんかになってはいけませんからね）トライしてみましょう。
３ 年金財形
またまた財形の登場です。何しろ、給与天引きだし、利子の非課税枠もあるし、確実に貯まるのでサラリーマンはぜひ利用したいところ。その利子の非課税枠ですが、最大で550万円まで（保険型は385万円まで）です。
注意点は、住宅財形を利用している場合は、非課税枠に合算して計算されるということ。できれば、まず住宅財形から始めて、住宅を建て終えてから、年金財形を始めると、非課税枠を最大限に活かすことができます。それからでもまだ間に合います。
ただし、住宅財形同様、年金以外で払い出しをする場合は、解約となり、非課税枠も利用できませんので気をつけて。
余裕資金余裕資金…いい響きですね。でも我が家にはまだ存在しないお金です。それに、実際に余裕資金がある方は、こんなサイト見てないんじゃないかしら…きっと。
まず、生活費３か月分、そして1年分の貯蓄をクリアし、車や住宅の購入計画を立て、学資金の目処も立ち、老後へ向けての見通しもはっきりして、リスクに備えて保険も万端にし、それでもなおかつ、お金が余ってしまったとします。
あなたなら、どう使いますか？そう、お金って、使うためにあるもの。貯めているだけでは、ただ精神的安心感を得られる（逆に不安になる人もいるかもしれませんが）だけです。あれをしたい…これが欲しい…こういう生き方をしたい、そんな、趣味や、夢を持ちたいものですね。
すぐに使う予定が無ければ、超低金利時代の今、銀行に置いていても仕方ないし、たんすに入れていても火事になれば水の泡です。
私なら…そうですね、例えば株を買ってみる。投資目的とはちょっと違います。もちろん増えるにこしたことはないですが、好きな企業の株を買って、株主優待特典を手に入れて楽しむなんてどうでしょう。通販会社の株主になれば、お買物券がもらえたり、映画会社だったら映画のチケットが、飲食関係ならお食事券、レコート会社ならコンサートに招待されたりと、いろんな特典があります。なんだか、楽しくないですか？ちょっと得した気分ですよね。あとは、旅行、宝くじ、自己啓発のためなど、いろいろ。
でも結局、夢で終わってしまいそうだなあ・・・貯蓄は三角、保険は四角さて、ここでは貯蓄に関していろいろ考えてみました。
貯蓄の目的、そしてそれぞれに適した預け先、だんだん見えてきましたね。
ただ、おわかりだと思いますが、この貯蓄の計画も、すべて、安定した収入があってこそ。もし、病気をしたら…もし、万が一のことがあったら…そう、この計画は大幅に狂ってしまいます。
そうならないように、保険でリスクに備えるのですね。
貯金は三角、保険は四角という言葉を聞いたことがありますか？
 | 貯金は三角。だから、始めてから、少しずつ、少しずつ、増えていくので、途中で収入がストップすると、そこまでしか貯まらないのです。 |
 | 保険は四角。加入したその日から、満額の保障。途中で何かあっても、目的の資金は確保できるというわけです。 |
家計 貯蓄 保険… それぞれ、密接に関係しています。 それぞれの家庭の家計や貯蓄をよくわかってからでないと、本当にピッタリな保険はできないのですね。
さて、下ごしらえが十分できたところで、いよいよ本題。
家族それぞれに一番ピッタリな保険を考えていきましょう。
「作り方」にお進みください。
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