作り方1 パパの保険 1 パパに万が一のとき
illust2305_thumb.gif前から思っていたのですが、保険について書かれてある書物や雑誌、サイトって、男性の立場からの考え方が圧倒的に多いと思います。私が生命保険の営業をしていたときも、決断するのは旦那様、という場合がほとんどでした。

けど、それってどうなんでしょう?


illust2763_thumb.gif確かに、パパの稼いだお金で保険料を払うのだから、パパの保険であることに間違いは無い。でもね、パパに万が一のことがあったとき、保険金を受け取るのは妻なのです。その後の家族の支えとなるのも妻なのです。だったら、もう少し受け取る立場にたって、考えて欲しいなあって思います。ママがもうちょっと、言いたいことを言ってたっていいと思うんです。


専業主婦の立場や気持ちは、同じ専業主婦でないと理解しにくいものです。私は、自分が専業主婦になって、初めてわかったことがいっぱいあります。だからここでは、受け取る女性の立場にたって、パパの保険を考えてみたいと思います。

家族の生計をたてる、主たる働き手となる人間の死亡保障は、保険の中でも一番必要性の高いものです。女性が大黒柱になっている場合もありますが、ここでは一般的なシングルインカム家庭を想像して、子供のいるパパが大黒柱、ママは専業主婦であると仮定します。共働きの家庭は、ママの仕事の状況で変わってきます。

まず、パパに万が一のことがあったときの状況を、想像してみてください。生活がどのように変わり、どのようなお金がいるのかを、考えてみましょう。

1 住むところ

現在あなたが住んでいるのは、賃貸住宅ですか?社宅ですか?それともマイホーム?現在賃貸ならば、そのまま住むか、実家の近くや家賃の安いところなどに、転居するかもしれませんね。また、社宅ならば、パパが亡くなった場合は、退去しなくてはなりません。

illust3886thumb.gif引越し代って、意外とかかるもの。4人家族ともなれば、20万〜30万くらいは最低限必要です。また、引越し先はどちらでしょう? あなたの実家に戻る、という場合は別ですが、新しく部屋を借りる場合は、敷金・礼金などが必要となります。家賃にもよりますが、50万円くらいはあったほうがよいでしょうね。母子家庭になると、市営住宅などが優先的に借りられますが、すぐに入れるかどうかはわかりません。


すでにマイホームを購入している場合は、ちょっと話は変わります。通常、民間でマイホーム資金の融資を受けた場合、団体信用生命保険というものに加入しているはずです。これはどういうものかというと、パパに何かあったとき、ローンの残りがチャラになる、というもの。

ですので、マイホームのローンは無くなり、家族には家が残るわけですね。とりあえず住むところが確保できれば、ずいぶんと心強いと思います。ただし、固定資産税やマンションの管理費、その後のリフォーム資金などは必要になりますので、多少の準備は必要です。住宅は消耗品ですから。

このように、現在の住居の形態によって、すぐに必要なお金、毎月の住宅費が変わってきます。特に社宅住まいだと、補助が無くなるわけですから、転居によって住宅費の負担はかなり高くなりますので要注意。

2 残されたあなたの生活

あなたの実家の両親がすぐそばに住んでいて、なおかつお元気なら、子供を預けて働きに出ることができるかもしれませんね。ただし、そうはいかない場合もあると思います。すでに実家から遠くにマイホームを購入していたり、転校がかわいそうで、転居できない場合や、ご両親が高齢で介護が必要だったり、逆に元気で、バリバリお仕事をされている場合など。

illust943_thumb.gifその場合は、どうしたらよいのでしょうか。子供がまだ小さくて、小学校に上がる前であれば、保育園に預けるという方法があります。母子家庭ならば、認可保育園に入るのもある程度優先してもらえますが、問題はあなたが一人だということ。パパがいれば、送り迎えや、病気の時のフォローなどある程度は期待できます。しかし、あなた1人であれば、確実に送り迎えができて、子供の病気ですぐ休めるような、そんな仕事でなければ難しいかもしれません。小学校に上がってからも、まだまだ子供です。特に、パパを亡くしたのだから、その分あなたが愛情を一杯注いであげたいですよね。夜ご飯が一緒に食べられて、土日も一緒に過ごせる、そんな仕事に就ければ理想ですが、難しいケースも多いと思います。


子供が中学生や高校生くらいになっていれば、あなたは仕事を始めよう、と思うかもしれませんね。ただし、あなたもそれなりの年齢に達しているわけですし、健康への不安も出てくる頃です。この不況の中、融通が利いて、収入も期待できるような、フルタイムの仕事に就くには、よっぽど有能な才能や資格を持っていないと、厳しいかもしれませんね。

このように考えていくと、パパに万一のことがあったとき、「私がパパの分までばりばり働いて、子供を養ってやるわ!」という意気込みだけがあっても、現実にはそうたやすいことではないようです。できれば、あなたが働かなくても、もしくはパート程度の収入でも、最低限の生活はできる程度の保障が欲しいものです。

3 残された家族の生活

「家計と保険」のところで、家計と保険は密接な関係がある、と書きました。なぜかというと、この家計こそ、保障額を決める重要な要素だからです。家計簿をきちんとつけていれば、パパがいなくなったあと、どれくらいの生活費がかかるのか、だいたい想像ができますね。
1 住居費社宅か、賃貸か、マイホームか、転居が必要かどうか。
2 食費大人1人減りますので、現在の7割を目安に。
3 水道・光熱費今と同程度。
4 通信費固定電話はそのままでも、携帯代やネット代は見直し。
5 新聞代必要ないならやめましょう。
6 保険代ご主人の分は無くなります。ママと子供の分はぜひ続けて。
7 車代無くても支障が無いなら、思い切って手放しましょう。
8 子供費できれば今までと同じように手をかけてあげたいですね。
9 貯蓄できるだけ続けます。保険だけを頼りにはできません。
10 小遣い贅沢でない程度なら、良いのでは?
11 交際費無理をしない範囲で。
12 その他各家庭によって必要になるその他のお金。

合 計

いくらくらい必要になるか、計算してみましょう。

さて、だいたいで結構です、どれくらいになるか計算できましたか?ここで計算した、残された家族の生活費は、あとで必要となりますので覚えておいてくださいね。
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2011.07.17 Sunday
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作り方1 パパの保険 2 公的保障
illust678_thumb.gifパパに万が一のことがあったときに、その後の生活をどうするか。特に、子供が小さいときに、稼ぎ頭を失うことは、経済的にも精神的にも大きな痛手です。そのときに一番頼りになるのは、公的な保障。公的年金をきちんと支払っていれば、「遺族年金」がもらえます。何かと不安がささやかれ、問題も多い公的年金ですが、もらえるのは老後だけではないのですね。


パパの保険を考える上では、この遺族年金について知っておくことが大変重要です。遺族年金の金額には、サラリーマン、公務員、自営業者で違いがあります。ご自分に当てはまる部分だけで結構ですので、よく理解してください。

1 サラリーマンの遺族厚生年金

サラリーマンは、お給料から「厚生年金保険料」が引かれていますが、その中に自分(夫)と扶養配偶者(妻)の国民年金の保険料も含まれています。平成15年4月からは、総報酬制(そうほうしゅうせい)が導入され、月給もボーナスも、一律6.79%が引かれることになりました。今までは、月給から8.675%、ボーナスからはたったの0.5%という割合でしたので、ボーナスから引かれる金額が一気に多くなりました。(ちなみに、会社が保険料の半分を負担しています。)今後も、保険料はどんどん上がっていくことが予想されています。

では、これだけ払っておいて、万一のときの遺族年金は、いったいくらくらいもらえるのでしょうか。老齢年金のことはよく報道されていますが、遺族年金のことはあまり考えたことが無いのではないでしょうか。

実際のところ、急激な少子高齢化を予測できなかった社会保険庁の試算の甘さから、年金制度はそれこそ猫の目のように変化していて、大変わかりにくくなっています。在職年月や平均給与額、生年月日、扶養する子供の人数などにより、かなり金額が変わってきます。

おおまかな計算式は次の通りです。

A 18歳未満の子供がいる期間
遺族基礎年金(79万7000円 + 22万9300円<妻>×22万9300円<子供1人につき>)
+ 遺族厚生年金(報酬比例部分)

B 18歳未満の子供がおらず、妻の年齢が65歳未満の期間
遺族厚生年金(報酬比例部分) + 中高齢寡婦加算(59万7800円)

C 18歳未満の子供がおらず、妻の年齢が65歳を迎えた後
老齢基礎年金(妻自身の年金) + 遺族厚生年金(報酬比例部分) + 経過的寡婦加算

つまり、子供が小さいときに万一のことがあると、妻が受け取る金額は、年月とともにA→B→Cと、変化していくわけですね。ここからしてすでにわかりにくいです。平均標準報酬月額など、聞いたことの無い言葉も出てきますね。下に説明を書いていますが、とってもわかりづらく、難しいので、飛ばしたい方は飛ばしてください。

遺族基礎年金・遺族厚生年金・遺族共済年金について

平均標準報酬月額 … 毎年4月〜6月の月給の平均(ボーナスは含まない)を、標準報酬月額とし、これにより毎月の厚生年金保険料が決まりますが、平均標準報酬月額とは、毎年の標準報酬月額をさらに平均したもので、いわば、サラリーマン時代を通した平均の月給、ということになります。給与額やベースアップ率によって人それぞれですが、約37万円くらいが目安となります。

遺族基礎年金 … これが一番メインとなるものです。子供を育てている間支給されますので、子供が18歳の3月31日を過ぎると(つまり高校卒業までですね)、無くなります。

遺族厚生年金 … これはずーっと受け取れるものです。ご主人がそれまでに稼いでくれた月給の平均、また働いた月数によって変わります。計算式は、非常にややこしいです。ちなみにどんな一応計算式か書いてみると、次のようになります。

平均標準報酬月額×(7.125/1000)×平成15年4月までの加入期間×物価スライド率



(平均標準報酬月額+平均賞与)×(5.481/1000)×平成15年4月以降の加入期間×物価スライド率×3/4



もし、300月(25年)未満で亡くなった場合は、300月として計算されます。その場合は、上の計算式で出た年金額に、”300 ÷ 全被保険者期間の月数”をかければOKです。実は、これはご主人が生きていたら老後にもらえる、老齢厚生年金の3/4ということなのですね。だから、子供がいようといまいと、いくつになろうと、ずーっともらえるのです。

老齢基礎年金 … 妻自身が国民年金に加入していた期間の分だけもらえます。ちなみに、妻が働いている間厚生年金を払ってる時は、国民年金にも加入していることになります。その後、退職して扶養に入った場合は、その旨をきちんと届けておけば、「第三号被保険者」として国民年金にも加入していることになります。この届けを忘れると、年金を受け取れないということになる場合がありますので、要注意!

中高齢寡婦加算 … 遺族基礎年金の代わりに、65歳になるまで支払われるもので、金額は定額です。

経過的寡婦加算 … 中高齢寡婦加算を受けていた人が、65歳になって老齢基礎年金を受け取るようになると、生年月日に応じて支給されます。ちなみに昭和2年4月1日以前に生まれた方の60万3200円から、昭和30年4月2日から、昭和31年4月1日までに生まれた方の2万200円まで、金額はばらばらで、それ以降に生まれた方には支給されません。


と、長々と説明してみましたが、私のつたない説明だけじゃよくわからないし、実際計算する気にもならないですよね。なので、だいたいの目安を計算してみました。普通の企業にお勤めの方が30代で亡くなったらだいたいこれくらい、という金額です。

18歳未満の子供が

18歳未満の子供がおらず、妻の年齢が

3人いる間

2人いる間

1人いる間

40歳未満

40歳〜64歳65歳以降
195万円187万円164万円60万円121万円141万円
子供は、18歳未満の子供の他に、20歳未満で1・2級の傷害状態にある場合も含む。夫の平均標準報酬月額は35万、25年加入した場合。遺族基礎年金を含む。妻は40年間国民年金に加入し、老齢基礎年金を満額受給するものとして、老齢基礎年金を合計して計算。中高齢寡婦加算を含む。経過的寡婦加算は含まない。千円以下は切り捨てて表示。平成13年度価格。


2 公務員の遺族共済年金

公務員の場合は、お給料から「長期共済」が引かれています。それが遺族共済年金となります。金額は、サラリーマンの受け取る金額よりも2割程度多くなっていて何かと批判の的ですが、実際は、その分支払う保険料も、サラリーマンより多いのです。

受け取れるだいたいの金額は次の通りです。

18歳未満の子供が

18歳未満の子供がおらず、妻の年齢が

3人いる間

2人いる間

1人いる間

40歳未満

40歳〜64歳65歳以降
207万円199万円176万円73万円133万円153万円

子供は、18歳未満の子供の他に、20歳未満で1・2級の傷害状態にある場合も含む。夫の平均標準報酬月額は35万、25年加入した場合。遺族基礎年金を含む。妻は40年間国民年金に加入し、老齢基礎年金を満額受給するものとして、老齢基礎年金を合計して計算。中高齢寡婦加算を含む。経過的寡婦加算は含まない。千円以下は切り捨てて表示。平成14年度価格。



3 自営業の遺族基礎年金

自営業の方は、夫婦2人とも、別々に国民年金保険料を支払うことになっています。金額は、一人当たり毎月13580円(平成17年4月より)20歳以上であれば、学生でも支払うのが基本ですが、学生で前年の所得が68万円以下の場合は、申請により保険料免除になります。

自営業の方に注意していただきたいのは、子供がいない場合は、妻には「一円も」支払われないこと。妻は65歳以降、自分の老齢基礎年金が支給されるまで何も受け取れないことになります。

サラリーマンや公務員に比べると、とても不安なのが自営業の方。しっかり自分で備えておきましょう。

18歳未満の子供が

18歳未満の子供がおらず、妻の年齢が

3人いる間

2人いる間

1人いる間

40歳未満

40歳〜64歳65歳以降
134万円126万円103万円なしなし80万円

子供は、18歳未満の子供の他に、20歳未満で1・2級の傷害状態にある場合も含む。妻は40年間国民年金に加入し、老齢基礎年金を満額受給するものとして計算。経過的寡婦加算は含まない。千円以下は切り捨てて表示。平成13年度価格。


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公的保障についていろいろ見てみましたが、それ以外にも、企業や共済組合からの死亡弔慰金などがありますので、福利厚生についてよく確認しておきましょうね。

公的保障についてだいたいの雰囲気はつかめましたか?どうしても詳しく金額が知りたい方は、社会保険庁や社会保険労務士などに相談してみると良いでしょう。

公的保障がなんとなくつかめたら、具体的な必要保障額を算出し、どんな保険で備えるべきか考えてみましょう。

※過去のデータを元にした数字です。必ず最新の情報をご確認ください。
 →社会保険庁 遺族年金



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2011.07.18 Monday
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作り方1 パパの保険 3 必要保障額とその準備
さて、パパに万が一のことがあったとき、残された家族の状況、生活費、そして、国からの遺族年金がいくらもらえるか、確認できたでしょうか。その金額を踏まえて、実際に必要な保障を考えていきたいと思います。

保険で備えることが必要なものは、だいたい次の4つにわけられます。

1 お葬式代
2 遺族の生活費(基本的には、妻が老齢基礎年金を受給するまで)
3 一時金(子供の学費・転居費用・マイホーム以外の借入金など)
4 医療保障

それぞれ必要な保障額はいくらくらいで、どんな保険が良いのか、
目的別にわけて考えてみましょう。
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1お葬式代

illust3236thumb.gif万一のことがあったら、悲しむひまもなく、すぐにお通夜、お葬式をしなくてはなりません。地域にもよりますが、だいたい300万円もあれば、立派なお葬式があげられると思います。お墓を建てるならプラス200万円〜500万円くらい。宗教によって異なりますが、仏教の場合は、戒名や初七日、初盆、一周忌など、その都度数万円〜数十万円の支出となります。お香典などの収入もありますが、香典返しなどの費用もかかりますので、とっておきましょう。


基本的に、葬儀費用は、年齢・性別にかかわらず、いつ亡くなっても必要になるものですね。死は誰にでもやってくるものですから、「必ず必要なお金」とも言えると思います。(自分のお葬式はしなくていい!という人も、その旨遺言としておかないと、遺族に意志が伝わっていなければ、やっぱりお葬式はすると思います)

この、葬儀費用の準備に一番適した保険は「終身保険」です。例え80歳でも90歳でも100歳でも、何歳で亡くなっても、確実に支払われます。途中で解約しないという前提であれば、損をすることもほとんどないでしょう。

ただし、終身保険は、保険料の単価が高いです。多めに準備する必要はありません。300万円程度加入しておけば十分だと思います。現在は特に予定利率が悪いので、500万円も1000万円も加入するのはオススメできません。足りなければ、あとあと予定利率が良くなってから加入したり、貯金で補ったりしてもいいのです。今現在それなりの貯蓄があれば、急いで加入する必要も低いと言えます。

大事なのは、今、何かあっても困らないよう、保険でも貯蓄でも、最低限のお葬式代を用意しておく、ということです。現在保険に加入している方の見直し方法としては、もし、予定利率の良い時代に契約した終身保険であれば、保険料の許す範囲でとっておいても良いでしょう。ただし、契約している保険会社が倒産した場合は、大きな損をする可能性もあります。無事ならばメリットも大きいですが、それなりにリスクをかかえていると思っていてください。

また、予定利率があまりよくない時代に加入したものでも、少なくとも今よりは若いときに加入しているのだから、100万円あたりの保険料を計算し、かけかえるより割安であれば、必要な額、300万円程度まで減額してもいいと思います。100万円あたりの保険料の単価がわからないときは、保険証券の<主契約>終身保険保険料と書いてある部分を、保険金額で割り、100を掛けると計算できます。
例 <主契約>終身保険 保険料 4500円 保険金額 300万円 となっている場合は、
4500円÷300×100で、1500円が、100万円あたりの保険料単価となります。

もし現在、定期保険特約付き終身保険(定期付き終身)の更新型に加入している場合は、終身保険を葬儀費用程度まで減額し、定期保険特約や医療特約をすべて解約すると、終身保険のみのシンプルな保障になります。予定利率の良いときに加入している場合は、新しくかけかえるよりもこのやり方がお得です。(保険会社によっては、この取り扱いができない場合もあるようです)

また、葬儀費用としての準備ですから、途中で解約することを前提としないので、積立利率変動型終身保険や、変額終身保険を利用するのも良いと思います。こういった変額型の保険は、予定利率が一定では無く、保険会社の実績によって、保険金額や解約返戻金が上下するのですが、万一のことがあった場合は、きちんと最低限保障されており、なおかつ普通の終身保険よりも保険料が若干安くなっています。

また、保険料の払込期間は、できるだけ定年のときに合わせましょう。長くすると、結局支払う保険料の総額は多くなってしまいます。でも、あまり短すぎると月々が負担になります。いくつか保険会社に試算してもらって、ちょうど良いバランスを見つけると良いでしょう。

お葬式代準備のポイント

・終身保険を利用する

・保険料単価を計算し、かけかえが得なのか、現在の契約を活かすのか検討する
・保険会社倒産のリスクもあるので、最低限必要な保障だけを準備する
・積立利率変動型終身保険や、変額終身保険も視野に入れる
・保険料払込期間は、定年に合わせる



2 遺族の生活費

死亡保障の中で、一番保険で用意する必要性が高いのが、残された家族の生活費ですね。なぜかというと、お葬式代と違って、預貯金でなんとかなるような金額ではないからです。先ほど見たように、国からの遺族年金の支給もありますが、十分な額ではありません。

パパに万一のことがあった場合の、生活費の計算はできましたか?だいたいで結構です。その金額から、予想される遺族年金の月額を引いてみてください。ちなみに我が家の場合は、夫に万一のことがあった時以降の生活費を25万円、国から受け取ることのできる遺族年金15万円として、月額10万円が足りない、ということになります。(もし、マイホームのローンを団体信用生命保険無しで組んでいる場合は、その分も)

この不足した生活資金を保険で用意するのですが、できれば、あなたの老齢基礎年金が始まる、65歳までの生活をまかなえると安心です。子供に手がかからなくなれば、あなたが働いて、これくらいの収入を得ることが可能かもしれませんが、その頃には学費がものすごくかかりますので、パート収入程度では追いつかなくなる可能性があります。

また、子供が独立してしまえば、生活費は減りますが、その分、国からの遺族年金も月々約10万円に減ってしまいますし、自営業世帯の場合は一円ももらえなくなります。最低限の生活費は用意しておきたいですよね。再婚でもしない限り、自分が病気でもすれば、収入の道は途絶えてしまうのですから。なので、老齢年金が始まるまで、受け取れるようにしておくと安心なのです。元気でがんばって働いた分は、子供の学費や結婚準備、老後のための貯金に当ててください。

要するに、毎月の生活費の不足分を、パパが亡くなった時のあなたの年齢から、65歳までの間の保障を準備すればよいことになります。私が30歳の時に夫を亡くしたとすると、65歳までは35年間。毎月10万円×12ヶ月×35年間で、4200万円あれば、生活の保障が得られるわけです。

ただ、パパにいつ万一のことがあるかは、わからないですよね。国内生保のセールスレディは、よく、「今このときに万一のことがあった場合」の保険金額のプランを勧めます。私の例で言えば、4200万円の死亡保障を、定期保険特約で準備するプランです。たいていの場合は、10年や15年の更新型で勧められるでしょう。

なんだか理にかなっているこのプランですが、実は落とし穴があります。一つは、そのまま更新すれば、保障金額がずっと一定であるということ。例えば、妻60歳のときに夫が亡くなれば、残り5年分の生活費があればいいのですが、例で言うと、4200万円もの保険金が支払われるわけです。これは多すぎますよね。必要な生活保障額は、年月とともに減っていくものなのに、4200万円もの保障をずっと維持していれば、当然それだけの保険料を支払うのですから、無駄なのです。

illust2547_thumb.gifもう一つ落とし穴があります。10年や15年更新の保険は、契約時の年齢で、その期間分の保険料を決めていますので、契約から10年たてば、当然年齢も高くなります。更新するときには、そのときの年齢で保険料が再計算されますので、保険料もぐっと高くなります。そのことを承知の上で契約していればまだいいのですが、お付き合いやらなにやらで、きちんと説明を受けずに契約していると、後で保険料が高くなって、「こんなはずじゃなかった!」なんてことになることがあります。

定期保険(特約)でも、65歳までの全期間で契約(全期型といいます)し、保険料を一定にすることもできますが、更新型に比べると、月々の保険料はものすごく高くなりますし、一つ目の落とし穴でわかるように、必要の無い保障の分まで払うのは、無駄です。

では、どんな保険で用意すればいいのでしょうか。

私のオススメは何かと言うと、それは収入保障保険です。

「保険種類と加入方法」で、少しだけ説明をしていますが、ここでもう一度。収入保障保険とは、一言で言えば、保険金を年金の形で受け取るのを前提とした、掛け捨ての保険です。保険会社によって、家族収入保険などの呼び方があり、特約として扱っている保険会社もあります。万一のことがあった時から、最初に設定した契約期間、毎年毎年、定額の保険金を受け取ることができるのです。

必要なだけの保険金が、必要な期間だけ支払われるので、毎年定期収入があるというだけでも、精神的に安心すると思います。天国のパパから、毎年仕送りがある、といったところでしょうか。一度にたくさんの保険金を受け取って、無計画に使いすぎてしまったり、金融機関の格好のターゲットになってしまうこともありません。(多額の保険金が振り込まれると、保険会社や銀行から営業攻撃がすごいのだそうです。担当のセールスレディももちろんわかります。)

もし、一度に多額のお金が必要になった場合は、年金受け取りと比べると総額は少なくなりますが、残金を一括して受け取ることも出来ます。さらに、一度に多額の保険金が支払われる場合と比べると、保険料は割安になります。なぜなら、残りの保険金を、受け取りまで保険会社が運用に回せるからです。実際に見積をとるとよくわかると思います。

ただし、デメリットもあります。毎年年金で受け取ることにより、雑所得として所得税の対象となります。あまり高額な金額を受け取ると、所得税負担が増大する可能性がありますので注意しましょう。実際どれくらいの所得税がかかるのかは、その他の収入などによって変わってきます。くわしくは税理士さんに計算してもらう必要があります。ただし、これが二重課税に当たるとの判決が出されたこともあり、今後は変更になるかもしれません。


この収入保障タイプの保険は、トータルの保障額が高額になりますので、通常は医師の診査が必要となり、通販での取り扱いはほとんどありません。保険会社のHPなどで見積もりを希望し、実際営業職員に会って話を聞くか、FPサービス会社などを利用するのが一つの手です。

無料で相談できる企業をご紹介します。




ほけんの窓口
北海道から沖縄まで、全国最大級のネットワークです。その数200店舗以上!そのため、引越しなどで住む場所が変わっても、アフターサービスは万全。ネットで気軽に店舗検索、そのまま相談会の予約ができます。夜間の相談に対応している店舗もあり、仕事帰りでも気軽に相談できますね。




みんなの生命保険アドバイザー
一押しなのがこちらです。登録しているFPの経歴やプロフィール、顔写真など、かなり詳しく掲載されています。得意分野などから検索することもできるので、自分に合ったFPが探しやすいと思います。また、一旦こういうサービスを利用すると、断りにくいなという感じがしてしまいますが、こちらの会社は、「ストップコール」というシステムがあり、紹介された保険代理店またはその担当者への要望、変更、無料相談の中止、個人情報の更新・削除の指示などを気兼ねなくすることができます。これなら、気軽に利用できますね。全国訪問してくれますし、提携しているショップも全国に40店舗以上あります。




家計見直し.com
保険見直し相談サービスは、最近いろいろ増えましたが、こちらが一番実績が長い老舗です。相談実績はなんと16万件以上!提携ショップも全国に150店舗以上と豊富。また、こちらは電話だけでも詳しく相談できるので、面と向かっては聞きにくいことや、子育て中でなかなかゆっくり外出する時間が無い場合も大丈夫です。フリーダイヤルで平日21時までOK!




保険マンモス
こちらは、Yahoo!と提携した、ネット保険診断が利用できるので、とても便利です。そこで見直しが必要と思ったら、そこで初めて相談を申し込んでもOKなのです。経験豊富なFPが多く、継続性・信頼性がとても高いと思います。また、それでも担当FPと合わなかった、という場合のために、「イエローカード制」というものが導入してあります。もし、担当FPよりしつこい勧誘があった場合はイエローカード受付メールから連絡することで、担当FPの変更、登録抹消等の措置をとってもらえます。また、この制度があることで、FPが意識して満足度の高いサービスの提供をすることができるのだそうです。

遺族の生活費の準備のポイント

・実際にかかる生活費と、遺族年金の額を計算する

・足りない金額を、必要な期間だけ、収入保障保険で用意する


3 一時金

各家庭の状況によって、必要なお金は異なります。現在の住まいが社宅の場合は、引越し代、また新しい住居の敷金・礼金など、50万円〜100万円は用意しておくと安心。マイホームのローンは、団体信用生命保険に加入していれば、返済不要となりますが、その他に車などの借入金がある場合は、その分用意しておきましょう。

通常、平均的なサラリーマンが相続税の心配をすることはあまりありません。夫名義の財産を妻が相続する場合は、相続税はあまりかからないからです。ただし土地や株式などで、予想以上に相続財産が多かった場合は、すぐに売却できないことを考えて、相続税の準備をしておく必要があります。相続税に関しては、個別のケースで対策が変わってきますので、税理士に相談するのが一番です。

子供の教育費はどうすればよいのでしょうか。通常、すべて国公立で大学まで行ったとしても、1000万円はかかると言われています。しかし、本当に大変なのは大学受験とその学費に限られてきます。高校までは、授業料や習い事などありますが、できる限り毎月の生活費の中でやりくりするべきです。公立の高校なら、母子家庭は授業料免除になる場合もあります。大学費用も、国立を選ぶ、自宅通学をする、アルバイトをする、奨学金をもらうなど、できるだけ抑えることが可能です。

もし、貯金目的で学資保険に加入していれば、その分は保険料免除で学資金が支払われます。保険で用意せずとも、例えば、0歳の時から毎年10万円貯金をしていけば、200万円近くは貯まります。それで十分なのではないでしょうか。(海外留学させたい!などの目的があれば別ですが)

万一受験に失敗して予備校通いになっても、進学校出身なら授業料が免除になったり割引になったりする場合があります。父親がいないという状況で、「いやだ、いやだ、僕は絶対私立が良くて、一人暮らしで気ままに大学生活を送りたいんだー、社会人になって奨学金返すのもいやだー」などとわがままをいう子供には育てたくないですよね。父の死を乗り越え、強い子供になって欲しいものです。

実際、私の大学時代の友人には、学費や生活費などすべてを、アルバイトと奨学金でまかないながら一人暮らししている人もいました。また、高校を卒業した後に、就職して働きながら夜間の大学に通っている人だって大勢います。贅沢さえしなければ、不可能ではないのです。

こう考えると、わざわざ保険で学資金を準備しておく必要は無いのでは、と私は思います。どうしても無いと不安…という場合や、大学くらいは自由に選ばせてあげたい、という場合は、子供1人当たり500万円ほどを考えれば十分でしょう。その場合は、今から子供が大学を卒業するまでの期間だけ、定期保険で準備すると良いと思います。

一時金準備のポイント

・必要な金額、必要な期間をはっきりさせ、定期保険で用意する



4 医療保障

万一のことはなかなか起きなくても、病気・怪我の心配は常にあると思います。特に、一家の大黒柱が長期入院するとなると、医療費がかかるだけではなく、収入も減ってしまいますね。仕事ができなくなって、有給休暇を使い切ってしまっても、最長で1年半は、クビにさえならなければ、だいたい月給の6割の収入は社会保険から保障されています。

が、それではこれまで通りの生活は成り立ちません。残業代やボーナスはなくなってしまいます。つまり、医療費だけではなく、生活費の不足分も保険で用意しなくてはならない、ということになります(預貯金が十分にあれば、必要ない場合もあります)。

入院が長期にわたる病気としては、ガンや脳血管疾患がありますが、手術が必要でなおかつ高度な医療を必要とする場合は、集中治療室など個室に入りますので、差額ベッド代を1日一万円としても、10日入れば10万円。健康保険適用以外の費用が負担になります。

例をあげると、胃がんで33日入院、胃の全摘出手術を受けると、自己負担は40万円以上。くも膜下出血で77日間入院した場合は、100万円を超えるという例もあります。他にも、最近増えているのが、心の病。完治が難しく、入院が1年以上に及ぶ場合もあります。

また、このような大きな病気を患った場合、例え仕事に復帰しても、今まで通り働けるかはわかりませんし、新たに保険に加入すること事も難しくなります。そのような場合を考えると、貯金をとりくずして医療費に当てるのは心もとないですよね。また、これから医療費制度が変わっていくにつれ、負担が増えることはあっても、減ることはないと思われます。やはり、自分で備えることが大事なのです。

では、医療保障の必要性がわかったところで、どれくらい保障があったらよいのでしょうか。個室に入ることを想定して、できれば、一日当たり1万円程度の入院保障が欲しいところです。通常、手術に関しては、入院給付日額の、10〜40倍が支払われる場合が多いようです。先ほどの胃がんで33日入院の例だと、一泊二日から支払われる保険に加入していたとして、入院33万円、手術40万円が支払われますので、合計73万円の給付。これなら医療費も生活費も大丈夫でしょう。貯金をとりくずすこともありませんね。

病気になっても、個室などの贅沢は望まないから、最低限の保障で、毎月の保険料を減らしたい、という場合は、半分の5000円でも良いでしょう。ただし、その場合は、浮いた保険料でしっかり貯金をしておいてくださいね。

最近人気があり、さまざまな種類が発売されているのが、ガン保険です。ガンは日本人の死因の第一位。3人に1人はガンで亡くなります。決して他人事ではありません。身内にガンにかかった人がいれば、なおさら心配のことと思います。ガン保険は、対象となる病気をガンだけに絞っているので、解約金や死亡保障のほとんどないタイプだと、かなり割安な保険料で加入することができます。

ただし、保険料が一生変わらないタイプを選ぶこと。10年更新などのタイプだと、年齢が上がってガンの危険が増えるにつれ、保険料も倍増していきます。子供にお金がかかるときになって、保険料が負担になると大変。

illust403_thumb.gifまた、日本は世界一の長寿国家。保険期間はできるだけ一生涯にしたいですね。高齢になればなるほど、病気になる確率は高いものです。老人医療の制度も、年々負担が増大する傾向にあります。介護してくれる人のことを考えても、医療費くらいは自分で準備しておきたいですよね。

ただし、保障は一生涯でも、保険料の払込は、できるだけ60歳の定年までに押さえたいもの。単品の医療保険に関してはそれが可能ですが、生命保険の特約として医療保障をつけている場合、80歳まで保障を続けたいと思うと、生命保険の払込満了時に、一括してその後の特約保険料を納めるか、分割して年払にする必要があります。いくらぐらいになるのか、保険会社に確認してみて、とても払いきれないような金額であれば、見直しを検討する必要があります。

とにかく、この医療保険の分野は、様様な保険会社が、いろいろ新しい商品を開発している真っ只中です。目移りすることも多いかもしれませんが、基本は入院・手術の備え。あれこれ欲張らず、本当に必要なものだけを選びましょうね。


医療保障の準備のポイント

・できれば一日当たり一万円の入院保障を

・保障は一生涯、保険料支払い期間は慎重に
・保険料は一生変わらないタイプを選ぶ




では、ここで少し整理してみましょう。
必要な保障必要な期間必要な金額適した保険
お葬式代一生涯200〜300万円終身保険
遺族の生活費妻65歳まで生活費の不足分収入保障保険
学費等その他一時金一定期間ケースバイケース定期保険
医療費一生涯

一日1万円程度

医療保険、医療特約


となりますね。あとは、それぞれにぴったりの保険をプランニングするだけ。
一つの保険会社で、ちょうどよい金額が準備できるのにこしたことはないのですが、無理に一つにまとめる必要はありません。保障の目的は、それぞれ違うのですから。

考えがなんとなくまとまったら、5 プランニングシート へどうぞ。



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2011.07.18 Monday
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