おかえり、My Little Boy *** 三児の母の理想と現実 ***
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笑顔
shouが生まれてすぐから、私が欠かさずしている努力と言えるものがあるとすれば、
それは、「笑顔」。
shouの目を見るときは、必ず、笑顔と決めている。

実は私自身、子供の頃から、ものすごく無表情な子供だった。
小学校、中学校、それから高校まで、残っている写真は、どれを見ても同じ顔。
もちろん笑うことが無かったわけじゃないんだけど、
それは何かきっかけがあって起こるもので、
何もないときに自分から微笑むということはしたことが無かった。
だから、カメラを向けられても、無表情。
仲良くなった友達に、「怖い人かと思ってたよ」後から言われたことが何度もある。
でも、それでも友達はたくさんいたし、別に構わないと思っていた。

そんな私が変わったのは、大学生になってから。
1人暮らしをし、ファーストフードでアルバイトを始めた。
私は接客業というものには、全く興味がなく、というか、むしろ嫌いで、
キッチンでチキンを作る担当になるつもりで面接に行った。
しかし、日本のファーストフードはなぜか、「女はカウンター、男はキッチン」と
暗黙の了解になっていることが多いらしく、
一応女の私は、有無を言わさずカウンターに回された。
もう、初めてカウンターに立った日の緊張したこと…!
笑顔どころか、声は裏返るわ、ろれつは回らないわ、注文は間違えるわ、
それくらい、人前に立つことは苦手だったのだ。

それでもなんとか仕事を覚え、接客にも慣れ、毎日のように働いていた。
どこのファーストフードもそうだと思うけど、
時々、「接客チェック」というものが行われる。
「ミステリー」と言われる私服の調査員が、
普通の客のふりをして店に入り、あいさつから接客態度、
笑顔や待ち時間、商品の品質などを細かくチェックし、後日結果が報告される。
もちろん応対する側は、全く気づかないことが多いので、
普段の様子がバレバレなのである。
そこで評価が良ければ、特別なバッジをもらい、胸につけることができるのだ。

たまたまそのチェックを受けた私は、大変評価が良く、
バッジをもらい、店長にも褒められた。
でも、「笑顔」の項目だけは、良くなかった。

本場アメリカと違って、日本のファーストフードは接客が厳しいことと違って有名だけど、
特に「笑顔」にはうるさい。
どんなに対応が下手でも、「笑顔」が良ければそれだけで評価されたりする。
なので、このミステリーのチェックでも、
笑顔は特別項目で、そこが満点だったらそれだけで
「ベストスマイル賞」としてバッジをもらえる。
私は、「ベストパフォーマンス」のバッジはもらったけど、
「ベストスマイル」のバッジはもらえなかった。
それが、ショックだった。

でも、それから私は努力した。
「笑顔」の大事さが、少しずつわかってきた。
お客さんから何かクレームが来ても、笑顔で解決することだってある。
そのうち、お客さんがお店に入ってきた気配を感じただけで、
いらっしゃいませの言葉とともに、自動的に笑顔が出るようになってきた。
まあ、他人から見ればめちゃくちゃ作り笑顔なんだろうけど、
それでも、そういう日々が続けば、いつのまにか、
自然に笑顔が出てくるようになるものなんだね。

お店で行われるサービスコンテストで一位になり、代表として九州大会に出たり、
私は接客というものに、少しだけ自身が持てるようになった。

それから、4年間の大学生活を終え、私が選んだのは営業の仕事。
大学入学時に、「将来の夢は専業主婦」と書いた私が、
自分の人間性を売る厳しい世界に飛び込むなんて、
自分でも思っていなかった。

でも、楽しかった。初めて会う人に、笑顔であいさつをし、いろんな話をする。
大変なことも多かったけど、それでも、毎日笑顔でいると、本当に楽しい仕事だった。
4年間、とても充実した日々を過ごした。夫に出会ったのもその頃。
夫は、笑顔が印象的で、気持ちをきちんと言葉にできる人だった。

そして、結婚し、shouが生まれた。
かわいい赤ちゃんに、笑顔で接するのは簡単なこと。
でも赤ちゃんはかわいいばかりではない。
おっぱいあげても、オムツを替えても、抱っこしても泣き止まない。
そういうとき、本当に疲れてしまう。

でも、泣きやまなくても、どんなに疲れても、体調が悪くても、
shouと目が合うときには、いつもにっこりして見せた。
shouが成長し、いろいろいたずらをするようにもなったけど、
叱るときは、逆に思い切り怖い顔をするし、悲しい顔をしてみせる。
すると彼は、「あ、いつものママと違う」と思うのか、
私の顔をじっと見て、ごめんなさいをする。
そしてその後は、笑顔で抱っこしてあげる。

言葉がまだ、うまく伝わらないとき、表情ってすごく大事なんだなと思う。
人の気持ちを理解するための、大きな手助けとなる。
愛情も、怒りも、悲しみも、言葉だけのときより、ずっとずっと伝わる気がする。
これからも、shouの心の中に、いつも笑顔の私がいてくれるように、
私はいつも、笑顔でいたい。

毎日の育児、イライラすることももちろんたくさんあるけど、怒鳴っちゃうこともあるけど、
しょうのにこにこ顔を見たら、私もにこにこしてしまう。
そんな毎日を、過ごして行きたいな。

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